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究極の持久力

鏑木毅「究極の持久力」を読む。 筋力や瞬発力の衰えは避けられなくとも、持久力は何歳になっても向上できるという考え方は、40歳にしてUTMBで3位になった彼が言うと説得力がある。彼が取り組んでいることのいくつかは自分も既に取り入れており、共鳴できる…

変えることが難しいことを変える

ベスト新書 岩渕健輔 著 「変えることが難しいことを変える」を読む。ラグビー日本代表のゼネラルマネージャーが W杯イングランド大会前に執筆した本。 結果を伴ったいまとなっては、 完全なるサクセスストーリー。 グラウンド上で頑張った選手、コーチと同…

釜石の夢

「オメエが、そう思ってるだげで、オレだぢはいいんだ。」釜石の夢と故郷気仙沼のどちらのために働けばよいのか 逡巡する筆者に同級生がかけた言葉に 被災地には近しい身内のいない自分も救われる。「釜石の夢 被災地でワールドカップを」大友信彦 著(講談…

限界を作らない生き方

7月に出場したトライアスロンのレースで、 アップダウンの連続するランコースに、 四苦八苦しつつも、坂に恋してしまい(笑) レースの後、すぐにトレランシューズを購入。 (ノースフェイス シングルトラック)でも、なかなかデビューの機会なし。 ホームコ…

人類のためだ

この練習は永遠に続くんじゃないか。 砂埃の舞うグラウンドで、 そんなことを考えた あの夏の日の経験を、 いまの自分は生かせているのかな。藤島大ラグビーエッセイ選集「人類のためだ」を読む。 アルバムをほとんど全部持っているのに、 ついつい買ったし…

EAT & RUN

スコット・ジェレク「EAT & RUN 100マイルを走る僕の旅」を読む。何度か電車を乗り過ごしそうになるほど引き込まれたけど、 だからといってウルトラマラソンランナーになろうとか、 ヴィーガン(完全菜食主義者)になろうとは思わない。でも、健康を維持した…

あなたは半年前に食べたものでできている

「人間とは本来、 食べたいものを食べたいだけ 食べる生活をしていれば、 健康でいられるのです」村山彩「あなたは半年前に食べたものでできている」を読む。 何をどれだけ食べればいいのだ、と言う話ではなく、 ストレスでくもってしまった食欲のセンサーを…

なあなあ

トライアスロン仲間のおススメ 三浦しをん「神去なあなあ日常」(徳間書店)を読む。横浜育ちの青年が三重の山奥に送りこまれ 斜陽産業の林業に携わることになる物語。 しかし、よくここまで調べ上げたな〜。タイトルにもある「なあなあ」とは、神去の言葉で…

おいで、一緒に行こう

森絵都「おいで、一緒に行こう 福島原発20キロ圏内のペットレスキュー」(文藝春秋)を読む。立入禁止区域での活動が、正しいのかどうかは別として、何もしなければ消えてしまうはずだった多くの命が救われたのは、保護に奔走する人たちや定期的に餌をやり続…

冬の喝采

最近、ヒザや腰や足首がやたら痛いのは、 ケガに悩まされ続けたこの本の主人公に 感情移入しすぎたからか、 それとも、 元旦から1日も休まず走り続けているせいか・・・ 黒木亮「冬の喝采」(講談社)を読む。経済小説で有名な作者が、 陸上競技に情熱を注ぎ込…

神様のボート

地獄の研修以降、運動系のものばかり読んでいたが、 クリスマスウイークくらい恋愛ものと思い・・・江國香織「神様のボート」(新潮文庫)を読む。そもそも恋愛ものではないよな、と思いつつ、 江國さんの意図にまんまと乗せられ、 守られるかどうかわからない…

脳を鍛えるには運動しかない!

ジョン・J・レイティ著「脳を鍛えるには運動しかない!」(NHK出版)を読む。運動により学習の効果があがること、 ストレス、不安、うつ等のさまざまな症状に対し、 薬による治療より運動処方が有効であることが 実例をあげ、紹介されている。いままで、体重…

がんばっていきまっしょい

あずさ11号で信濃路へ。 狩人のリフレインが止まらない(苦笑)道路標識の「上田」に反応してしまう。 菅平高原への玄関口。 仕事でなければ、 代表合宿を視察したいところだが・・・・・・往復の電車内で、 敷村良子「がんばっていきまっしょい」(幻冬舎文庫…

BORN TO RUN 走るために生まれた

クリストファー・マクドゥーガル 「BORN TO RUN」(NHK出版)を読む。他人のことを考えれば、 自分という枠を簡単に脱却できる。ランニングとかスポーツとかを超えた発想を学ぶ。 400ページにわたるこの本は、どこを読んでも、 永遠に走り続けられるような気…

誰のために走るか

1日中、窓の外からショパンの調べが流れてくる土曜日。堂場瞬一「ヒート」(実業之日本社)を読む。マラソンの世界記録を出すための高速レースを企画する人びとと、 ランナーたちのそれぞれの葛藤の物語。前半部分では、トップから大きなプロジェクトの責任…

しあわせな長生きのヒント

97歳の現役写真家、笹本恒子さん 「好奇心ガール、いま97歳」(小学館)を読む。「わたくし」が主語の 乱れのない日本語が美しい。生活のために忘れようとしていた 写真の世界に71歳で復帰。 あり続けたいという思いを捨てないことの 大切さをさりげなく教えて…

めさ、進むべ

松瀬学「負げねっすよ、釜石」(光文社)を読む。書く対象とあえて距離を置く松瀬さんが、 いつになく入り込んでいる感じがする。 シーウエイブスをはじめとする東北の人たちの強さに ジャーナリストとしてというより、 人として心を打たれたんだろうな。3…

悲しんでいい

高木慶子「悲しんでいい 大災害とグリーフケア」(NHK出版新書)を読む。人間の弱さに共感し、 相手の人生を全面的に肯定する「グリーフケア」。 グリーフ(悲嘆)とは、 さまざまな喪失体験から生じる負の感情。癒しびとが少なくなってしまったこの国で こ…

スローカーブを、もう一球

選抜高校野球に高崎高校が登場。 白の帽子に白のアンダーシャツ。 学生のカテゴリーでしか見られない このコーディネートは甲子園の景色に映える。 2人の総理大臣を輩出したこの進学校は、31年ぶりの出場。第3試合開始時点で、どう見ても野球のできる状況…

届かぬ想い 叶わぬ恋

チェーホフ 「かもめ」 (岩波文庫)を読む。登場人物の恋が叶わなすぎて blue に。 Valentine week に読むには相応しくない。名作が活字になったとたん輝きを失うのは、 明らかに想像力の欠如だな(苦笑)。「私はかもめ・・・・」 自由で穏やかな暮らしがいち…

Judgment or Decision

中竹竜二著「判断と決断 不完全な僕らがリーダーであるために」(東洋経済新報社)を読む。2006年からの4年間、早稲田の監督を務めていた頃の事象をテキストにしているのだけど、 分析の手法から何からほぼビジネス書の様相。 ラグビー指南本と思って手に取…

仲間を信じて

村上晃一著「仲間を信じて ラグビーが教えてくれたもの」(岩波ジュニア新書)を読む。口に出して言うのが気恥ずかしいようなストレートなタイトルと人選がいかにも村上さんらしい。 6名のラグビー選手の、おもに中高生時代のストーリー。 大畑大介(元日本…

八月からの手紙

堂場瞬一「八月からの手紙」(講談社)を読む。1939年から1946年という、けして明るくない時代に出会った 野球を愛する二人の若者の友情を描いたストーリー。 一人は、戦前、日本の職業野球で活躍し、戦時中はアメリカに戻り日本人の血が流れているという理…