スローカーブを、もう一球

選抜高校野球高崎高校が登場。
白の帽子に白のアンダーシャツ。
学生のカテゴリーでしか見られない
このコーディネートは甲子園の景色に映える。
2人の総理大臣を輩出したこの進学校は、31年ぶりの出場。

第3試合開始時点で、どう見ても野球のできる状況ではなかったけど、
3回に土砂降りになり、ようやくノーゲーム。
選手が風邪ひかないといいけど。
スケジュールの事情とかいろいろあるのだろうけど、
せっかくの晴れ舞台、いいコンディションでやらせてあげたい。

その31年前の関東大会での予期せぬ快進撃を描いた
山際淳司さんの「スローカーブを、もう一球」
を久しぶりに手に取る。
栄光を掴んだ人の過去を聞きだして書くのではなく、
新聞には載らない無名アスリートたちに寄りそって
素敵なストーリーを紡ぎだす山際さんの文章は
やっぱりいいな。

こんな時だからこそ、
これ見よがしに「今こそ絆が大事だ」と声高に訴えるものより、
注目されなくても、淡々と自分の信じたものに向かって
努力する人たちを描いたものが心にすっと入ってくる。

山際さんが亡くなられてからもう17年がたつ。
遺作となった「タッチ・タッチ・ダウン」は
何度も繰り返し読んだお気に入りの作品。
大学でアメフトをやっていたQBの主人公が、
愉しみのためだけにやっていたクラブチームで、
もう一度高みを目指す物語。
ビーチフットボールというマイナースポーツで、
20年も一定のテンションを維持できたのは、
この本の影響も多少あったかかもしれない。
ひさしぶりに読んでみようかな。
でも平塚の浜が、恋しくなってしまうだろうな・・・