2019年のカルナヴァーレ
キャプテンが、塩で清めたジャージ。
ワセリンとサロメチールの匂いがたちこめたロッカールーム。
グラウンドへ向かう道で、カチャカチャと音をたてるスパイクのポイント。
そんな事を思い出すと、
いまでも鼻の奥がツンとなる。
いま思えば、高校の入学式の日。
通用門で、ギョーザみたいな耳を持ち、顔に傷のある屈強な上級生に両脇を掴まれた瞬間が、
人生最大のターニングポイント。
生きていくために必要な事のほとんどは、グラウンドで学んだ。
革製のアーモンド色のボールが、ゴム製の白いボールに変わっても、
分厚いコットン100%のジャージが、やけにピッタリした化学繊維のジャージに変わっても、
最終戦のグラウンドが、ベージュ色の芝生から、鮮やかなグリーンの人工芝に変わっても、
このスポーツに対する思いは変わらない。
このスポーツが普及すれば、この国の人々が、少なくともいまよりは幸せになれると、
個人的に信じている。
2019年、この国でラグビーのワールドカップが開催される。
あと8年で、このスポーツが、この国に文化として根付いてくれればよいのだけれど。
楕円球を愛する人に読んでもらえたら、それは、もちろん嬉しいけど、
ラグビーの事をよく知らない人に読んでもらえたら、もっと嬉しい。
「yambft1992」というニックネームで「海風が強く吹いている」という
期間限定ブログを書いていました。
今回は、2019年までの期間限定ブログです。
ホントに8年間書き続けられるかは怪しいですが、よろしくお願いします。