doctor

もう遠い昔のように思えるビーチフットボール関東大会。
筋肉痛と思われる痛みはほぼ引いたものの、右足付け根にやっかいな鈍痛が。
2日間で4試合 ALL OUT の代償は・・・

都内某クリニックにて。

「内転筋損傷ですね」
予想通りの答え。
整形外科が意外な診断結果を言うことはまずない。
「2週間後にトライアスロンのレースがあるんですが、何か特効薬ないですかね?」
この問いが彼に火をつけた。
トライアスロンですか〜。なつかしいなぁ。ノリでね、一度出たことあるんですよ。伊豆七島のどこかで。水泳は集団に紛れて何とかなったんですけど、自転車で時間制限引っかかっちゃいましてね。あいつら下り坂でもがんがん漕ぐんだよね。あと2週間かぁ。う〜ん、痛みが引いてもね、自転車の序盤で痛くなったりしたら目も当てられませんからね〜。」
なんだか今日の彼はとても楽しそうだ。
「で、何か効果的な治療法は・・・」
「いや、ないですね。何もしないことがいちばんです。まぁ、とりあえず塗り薬くらい出しときましょうか。」
「・・・」

当日痛みが引いたとしても、直前の3週間何もしないでレースに臨むというのはあり得ない。
今回は棄権かな。

急に真顔になった医師が、思い出したように言う。
「OOさん、何歳でしたっけ」
「OO歳ですが」
「あまりお勧めはできませんけど、痛みさえなければ優勝争いにからめそうっていうんであれば、当日鎮痛剤射ってあげてもいいですよ。」

丁重にお断りする。
この医師は、アスリートの気持ちを理解することには長けているけど、その実力を見極める眼は持っていないらしい。
ところで、何で年齢聞いたんだろう?

診察後もしゃべり足りなそうな彼は受付まで出てきて、「このあいだ、60kmの山岳レ−ス出たんですよ。制限時間24時間なんですけどね。暗い山道を下るのって、すごいコワいんですよ。毎年出てるんだけど、いつか取り返しのつかないほどの大ケガしそうでね〜。」と、独りでやっている開業医にしては無責任なこと言う。

でも、なんだかんだ言って、このクリニックけっこう気に入ってる。

手賀沼トライアスロンまで、あと17日。
おっと、これはカウントダウンじゃないですよ。