リポビタンDチャレンジカップ2016 (2)

日本 16-21 スコットランド
味の素スタジアム 34,073人)

ラグビーファンの欲望は止まるところを知らない。
W杯ベスト8のチームから、あんなに美しいトライを奪い、
80分を通してトライをひとつも与えていないのに、
普通に戦って、普通に負けた。あれではダメだ。
なんて総括してしまうのだから(笑)

残念な結果ではあるけど、これも2019年とその先へ向けてのレッスン。
ジャイアントキリングのことは忘れて、いまは経験を積み重ねる時期。
それなしには、スコットランドのような「狡猾」は、手に入らない。
選手起用、ゲームコントロールの巧みさは、練習で身につけるものではなく、
接戦のなかで揉まれて、何度も何度も悔しい思いをして獲得するもの。

W杯翌年という難しい時期に、短い準備期間にも関わらず、
ティア1のチームとどう転ぶかわからないようなゲームが出来た事は、収穫だ。
勝負所でのミスや反則が、なんて言えること自体、地力がついた証拠。
数年前は、W杯の翌年なんて、中途半端な世代交代と稚拙な準備で
6カ国対抗のチームには100点近くとられていたのだから。
小瀧や金が光ったのもチームとしてのベースが備わっていたからこそ。
W杯経験者と新しく出てきた選手との連携もうまくいっていたのでは。

限られた条件のなかで、選手は本当によく頑張っていた。
2019年に向けて、本当に意識を変えなければいけないのは、
公然とレフェリー批判をしたり、スタンドにゴミを放置して帰るファンの側かも。
ここは、応援する側も、ホスト国の一員としての自覚を持つべき。