第22回みやぎ国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜大会
レース2週間前のラグビーの練習中に捻挫。
この間、水泳の練習のみで、一切の下腿トレーニングを封印するも、患部はベストにはほど遠い状態。
でも、DNS(スタート前の棄権)の選択肢はない。
だって、七ヶ浜だからね。
今年も、東日本大震災復興支援事業「みやぎ国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜大会」に参戦。
レース前々日の金曜夜に現地入りし、仙台支店の方たちが催してくれた壮行会に出席。
この会は前回に続き2度目だが、メニューが昨年よりずいぶんとグレードアップしていて、毎年出続けていたら、そのうちフレンチのフルコースが出てくるかも(笑)。
楽しい雰囲気に、足の状態を忘れ、笑って、笑って寝不足に。
でも、レース前は、緊張と緩和のバランスが大事。
レース当日の予報は雨だったが、朝起きた時には雲の切れ間から青空が。
やはり日ごろの行いが良いのだ。
【swim 1.5km】
スイムスタート前、
エリアのすぐ脇まで応援の人たちが入ってこられるロケーションなのをいいことに、スタート数分前だというのに応援にきてくれた支店の人たちと談笑。
緩和しっぱなしで、いつ緊張するんだ?
でも、レース中も平常心が大事。
スタート前には会えなかったが、出場選手リストで同じウエーブに道端カレンがいるのを確認していたので、となりにオレンジ色のキャップの女子選手が来るたびに、もしかして道端さん?と、集中を乱される。(結局、出場していなかったようですが)
750mを2周回。
2周目の沖までは順調で、あとは浜を目指すだけとなったとき事件が。
この競技をはじめて20年、話にはよく聞くが、スイム中に蹴られてゴーグルが外れるという貴重な経験をさせていただく。
背泳ぎの体勢になり冷静に対処。
こういうことであわてないのもやはり平常心でいたからこそ(笑)
そんなアクシデントがありつつも、スイムはほぼ予定通りのタイムでアップ。
【bike 40km】
登り坂になると右足首に力が入らないため、いちばん軽いギアでシャカシャカシャカと空周りに近いペダリング。
その横をダンシングでぐいぐい抜いてゆく人たち。
うう、落ち込むぜ。
4分前にスタートした東北学生選手権の選手からは周回遅れになり、後からスイムアップしたエイジグルーパー40人に抜かれた模様。
ランで挽回してやる、と言えないのがツラいな〜。
そしてバイクの途中から強い雨が。
ここへきてこの仕打ち。
そんなに日ごろの行いが悪いのか?
バイクコースは、昨年の折り返し点手前の直線道路で工事が始まったため、国際村近くの新しく出来た道路を登り、住宅街を縫うように走り、折り返すコースに変更になっていた。
レース中は、高台に登って坂を下り、いちばんスピードに乗ったところで減速してターンって切ないなぁ、なんて思っていたが、「高台に移転した新しい住宅を見てほしい」という地元の思いがあったということをレース後に知った。
バス停のような場所で応援してくれていた賑やかなおばちゃんたちは、たぶんぼくらが想像もできないような大変なことを乗り越えてきた方々だったんだな。
【run 10km】
バイクからのトランジッションでは、テーピング機能付きのサポーターでがちがちに足首を固めてスタート。
あまり蹴らずに、摺り足ピッチ走法でいけば10kmくらいはなんとか持ちそう。
とはいえ、痛みが酷くならないような走り方では、当然だがスピードはのらず。
昨年、あんなに楽しませてもらったいくつもの坂も、今回は修行の体・・・
目標タイムに逆立ちしても届かないことがわかってからは、開き直ってエンジョイ。
エンジョイっていうのは、もちろん力を抜くことではなく、残された時間を全力で満喫すること。
声援を力に変えて、笑顔で前へ。
ただし、アドレナリンもドーパミンもまったく出ていない。
沿道から温かく熱い応援をいただき、この雰囲気がいいんだよな、なんて考えながら走っていたランの最終周、地元のおじいちゃん、おばあちゃんに「また来年も来てね」と言われ、おもわず笑顔で「はい」と答えてしまう。
昨年より10分以上遅いタイムでなんとかゴール。
ゴールゲート正面で支店の人たちが応援してくれていたので、満面の笑みでゴールテープを頭上に掲げる。
フィニッシュ担当のマーシャルの方に「いい笑顔ですね〜。充実のレースだったんですね。おめでとうございます。」と言われてしまう。
結果には、まったく満足していないのだが、案外、この方の言っていることは当たっているかも。
今回はスタートラインに立てただけで儲けものだったんだ、きっと。
新しい道路や新たな堤防ができたり、新しい建物が建っていたり、昨年と違う風景に、着実に復興に向かっていることを感じ、なんだかこちらが勇気や元気をもらってしまう。
トライスロンが出来ること、トライアスリートが出来ること。
それは、トレーニングを積んで、またこの地にやってくること。
(おじいちゃん、おばあちゃんたちと約束しちゃったしね)
ということで、来年は、ベストの体調で、
愛しい坂の数々と恋に落ちようと思います(笑)