大阪国際女子マラソン

福士加代子というわかりやすいキャラにつられ、
ついつい見入ってしまった中継。
オリンピック予選の緊張感がひしひしと伝わってくる。

結果的には、主役の完勝というストーリーではあったが、
陸連の設定した2時間22分30秒という派遣基準がレースを面白くした。
最後は力尽きたけど、高いハードルに果敢に挑んだ
竹中理沙、重友梨沙、加藤岬の強い気持ちに拍手。
もしかしたら自分にはオーバーペースかも、
という不安と戦いながら、
手堅くまとめようとせずに、チャレンジしたからこそ
得られたものがきっとあるはず。
そして地味だけど、
ペースメーカーの完璧な仕事ぶりにも拍手。

そして何より印象に残ったのは、
スタジアム直前で勝利をほぼ手中にした
福士加代子に対して、解説の増田明美さんが
「よかったですね」と涙声でつぶやく場面。
現役時代、周囲から過大な期待を寄せられ、
何度も辛い思いをした経験から発せられる
彼女の選手に寄り添うコメントは、いつも温かい。
解説者としては失格かもしれないけど。