NZの思い出(3)

遠征の最終戦の相手は、オークランド郊外にある高校のチーム。

全国レベルの強豪校らしく、大型のFWと俊足のBKが揃う。
フランカーでの出場だったが、相手No8は身長は同じくらいだけど体重は20kgくらい負けてそうなマオリ系。
あまり快適な環境とはいえない(笑)
スコアは覚えていないけど、前半が終わった時点で勝負の帰趨が見えていたような記憶がある。
歯応えのない練習台でホントすみません、っていう感じ。
最後まで、けして手を抜くことのないNZ人。終了間際にようやく1本獲ったトライは相手チームの情けではないといまでも信じている(苦笑)。

アフターマッチファンクションは、それまでの試合とは違い相手が高校生なのでノンアルコールの質素なもの。
こちらのキャプテンのリップサービス満載の気の利いたスピーチに高校生たちはにやにやしっぱなし。
それでも、スピーチの締めの部分で、
「今日戦ったメンバーのなかからオールブラックスに選ばれる選手が出てくれたら僕らも嬉しいです。」
の「オールブラックス」の部分で、へらへらしていた高校生たちの表情がさっと引き締まる。

シルバーファーンのエンブレムがついた黒いジャージは、全てのプレイヤーたちの(プレーヤーではない人たちも)憧れであり、誇りなのだろう。

そのオールブラックスと日本代表が16日(金)対戦する。

両国の被災者の方たちに
勇気を与えられるようなゲームになりますように。