軽量FWの憂鬱

年一度の健康診断。朝食抜き、採血、バリウムの三重苦は未だにちょっとした拷問。「採血のさい、気分が悪くなったり、ふらふらしてしまったことはありませんか」の問いに今年も嘘をつく。「腕に針が刺さることを想像するだけで、ホントはもうふらふらしているんです」とは、なかなか言えない。前年対比で、体重は▲2kg、胴回り▲5cm。問診のさい老医師から「ほう、何か生活習慣の改善に取り組んだのですか」と聞かれ、「月間走行距離を200kmから250kmに増やし、夏から腹筋ローラーを毎日やっています」と正直に答えようかと思ったが、正確なニュアンスが伝わる気がしないので「ええ、まぁ」と苦笑いでやりすごす。ただ、体重減は説明がつくのだけれど、身長が1cm低くなっている理由がどうにも思い当たらない・・・。

体重減といえば、ラグビーが盛んとは言えないこの街も、さすがにここ1~2週間は関心が高く、「rugloveさんは、どのポジションをやっていたのですか」と聞かれることが多い。「リーチ・マイケルと同じフランカーです」と言っても、そもそも軽量だった現役時代からさらに10kgも体重が少なくなってしまったいま、この人、本当にラグビーやっていたんだろうかと疑念の目を向けられることも多い。説明が面倒だから、いっそのことスクラムハーフをやっていたことにしようか(笑)

ちなみに、大学時代、ラグビーマガジンの選手名鑑に載せていた数値と現在を比較すると、身長で▲7cm(!?)、体重は▲17kg。個人情報の詐称が笑って許された良き時代ですな。

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宝浪漫マラソン2019

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昨年に引き続き、オムライスとルビーロマンの町、宝達志水町で行われた「宝浪漫マラソン2019」(30kmの部)にエントリー。1か月後の富山マラソンに向け、昨年同様、キロ5分ペースでの2時間半切りを目指す。昨年は序盤の宝達山登山(5.5km地点から9km地点まで350m登る)で足を削られ、終盤の暑さにもやられ失速し、目標に15分届かないという惨敗。別にこのレースのためではないが、年明けからこれでもかと坂道を走ってきた成果を発揮できるか?

気温はそう高くなく、序盤は楽に4分台後半をキープ。街中を抜け、田園地帯を抜け、前半のハイライト宝達山へ。昨年のように後先考えずにぐいぐい登ったりせず、立山マラニックで弥陀ヶ原から室堂まで一緒に上ったOさんの後ろ姿を見失わない範囲で、余力を残しつつ淡々といく。折り返しへの到達時間は50分、昨年とほぼ一緒だが、足にはだいぶ余裕あり。平均キロ5分ペースを考えると負債は約5分。ほぼ予定通り。3km以上にわたる下りは、足にダメージを残さぬようペンギン走りで負担を軽減しながらタイムを稼ぐ。勢いを止めたくないので、この区間のエイドはパス。12km地点では負債を3分にまで短縮。順調すぎる。

中盤で思わぬ難敵現る。強い向かい風。そして数キロにわたり足音のやたら大きいおぢさんに風よけにされる。実害はないのだが、自分とは違う煩いピッチ音と彼だけが得をしている感が地味にストレスになる。20kmすぎの第2関門手前で、このおぢさんを振り切るが、ほぼ同時に向かい風区間も終了。地味にストレス(苦笑)ただ、ここでスタート直後から先行していたクラブの若手C君を捕らえ、少しだけご機嫌に。負債は1分半。残りは10km。勝負はここからだな。

途中1か所だけある信号を守らなければいけない交差点も、20m手前まできたところで青に。日頃の行いでしょうな。ちなみに20kmでパスしたC君はここで「赤にならないかな」と思いながら走っていたらしい。いろんな意味でまだまだだな(笑)負債の減り具合が鈍ってきた25km過ぎ。千里浜ドライブウエイの入り口で、車を通行させるために数秒止められる。ううっ、聞いていないゾ。その数秒を削り出すためにどれだけ頑張ったと思っているんだ。というか、日ごろの行いか(汗)ここでリズムが乱されて、ということでもないのだが、終盤はまた借金を重ねてしまう。ビーチの申し子のはずがビーチで失速。シャレになりませんな。

昨年より12分速いが、目標には3分届かないタイムでゴール。風は強かったものの、気候的には走りやすかったはず。う~ん、総括が難しいな、と思っているところに愛弟子Mさんが、昨年のタイムを20分縮めて戻ってくる。コーチは頑張りが足りなかったようです(苦笑)

ターゲットの富山マラソンまで1か月。この日、気づいてしまった課題を克服すべく、また口の中が血の味になるまで頑張ろう。

明日もいいトレーニングが出来ますように。

日本×アイルランド

開幕戦では、開催国のプレッシャーと対戦相手の気迫の前に、持ち味の半分も出せずにばたばたしていたJAPAN。一方のアイルランドは、初戦でライバルのスコットランドになにもさせずに完勝。伝道師としては、盛り上がりに水を差さぬよう「本来ラグビーは番狂わせのないスポーツなので、第2戦は相当難しい戦いになる」と、あちこちで説いて回る。負けるというワードこそ使わなかったものの、「グループリーグ前半を1勝1敗なら御の字なんですよ」アピールに余念がなかったのだが・・・。

試合に関する情報は、湯水にように各メディアの方たちが書きまくってくださっているので、ここでは触れない(笑)ゲームを見ながら感じたのは、4年前の南ア戦のときのようなジャイアントキリング感がまったくなかったこと。予備知識なしでこのゲームを見たとしたら、ランキングが近いチーム同士の対戦で、DFの精度で上回り、FWがいい仕事をしたほうが勝った、という印象になったのでは。80分すぎに、アイルランドは勝ち点1を死守するためにタッチキックを蹴ったのだという論評が正しいかはさておき、58分の福岡のトライ以降(本当はその前から)負ける気はしなかった。

だから、ノーサイドの瞬間も、あの豊原アナの「もうこれは、奇跡とは言わせない」にも、涙腺は緩まない。4年前の免疫がまだ残っているし、今回は心の準備だって出来ていたから。でも、笑顔で勝利の余韻に浸っていた矢先、プロップ稲垣の男泣きの画に、涙、涙。ということで、この日の勝因は「FWの頑張り」と乱暴に総括させていただく(笑)

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