日本×トンガ

世の中は、まるで日本のW杯は終わってしまったかのよう。
早くも4年後対策の議論が過熱。
多くの人が日本のラグビーについてこんなに真剣に考えていることを目標が達成できなくなって知る。

ようやく、あまり気乗りのしなかった「日本×トンガ」を観る。

個人個人はものすごく頑張っている。
日本のやりたいことはこれなんだ、っていうメッセージも垣間見えた。
でも13点差。

キャッチフレーズの「速さと低さ」。3戦を通じて、速さはまだしも、低さのほうは「これで勝負するんだ」というレベルではない気がする。この日もごっついトンガのほうが地を這ってた。ミスタックルの多さより、足首を刈る回数の少なさが物足りない。

そして、この試合、格闘技の部分で、完全に後手を踏んだ。トンガに対して弱みがあるとすればここ。おおらかなフリして、スカウティングも正確なアイランダー。JAPANと差をつけられるところを確実に徹底的についてきた。フランスもNZも、「まあ日本に対してブレイクダウンでファイトするまでもないな」と思われていたということか。

あれだけターンオーバーされて、大事なところでハンドリングエラーが起きて、イージーなキックが入らなくて13点差。
このチームに勝つことを目標にしたのは、正しかったんだろう。

そしておそらく次戦のカナダもそのレベルにあるチーム。
奇をてらうのではなく、メンバーをほとんどいじることなく4年間やってきたことをキチンとやって勝つ。「選手たちの心が折れた」とJKはずいぶん情けないことを言っているが、火曜日のゲームは消化試合などではなく国を代表する選手たちのテストマッチなのだから。

20年ぶりとか、そんなことはどうでもいいけれど、大会最後にベストゲームを。
応援してくれる人たちのためにも。
そして、あと一歩で桜のジャージに手が届かなかった人のためにも。