大阪国際女子マラソン

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東京オリンピック代表の最後の3枠目を争うレース。

大会のキャッチコピーは「最後は、私。」

 

松田瑞生さんは怒っているように見えた。女性長距離ランナーのイメージとは遠いところにある筋骨隆々の体躯とペースメーカーの間に割って入ろうかというポジション取りがそれに輪をかける。24km地点で二人に絞られた優勝争いは、ペースさえ維持できれば勝てるだろうという展開に見えたが、31km地点でスパート。この時、彼女には、この日、本当に戦うべきものが見えていたのだろう。

月間1,300kmという走行距離はどう計算してもイメージがわかない数字なのだが「これでダメだったらやめようというくらい、練習を積みました」というシンプルなフレーズのなかに狂気が垣間見える。レース後、監督や母親への感謝の気持ちを語る彼女を見ていて思う。たしかに支えは大切だけれど、予想外のハイペースで始まったレースの終盤にギアを上げられるのは、どう考えても「強い自分」だ。

「最後は、私。」は、3番目の代表枠という意味がメインなのだろうけど、長距離走者の切なすぎる孤独を表しているようにも思える。

 

TV中継でトップ争いを見ながら、スマホの画面でチームメイトのHさんを追う。Hさんは市民ランナーにとって出場資格を得るだけでも大変なこのレースに連続出場する〇〇(誉め言葉です)。フルタイムの仕事を持ち、年頃のお子さんがいて、時間に余裕があるはずがないのだが、練習内容を聞くと、たいていの場合、「え、〇〇じゃないの?」(褒め言葉です)と思ってしまう。

レース3日前、ぬくぬくとした市の体育館で自主トレを終えストレッチをしていると、雨のなか公園の外周を走ってきたHさんに出くわす。ここにきて何も雨の中を走らなくても、と一般人は思うのだが、「走っていないと不安」と聞くと、いままであれだけの練習を積んできたこのレベルの人でもそんな一面があるのだな、と少し安心する。

10km通過は41分。「最初から全力で行く」と言っていたが、3時間5分という持ちタイムからすると全力すぎるのでは、と不安になる。中間点は1時間27分。単純に倍にすればサブ3達成だが、やはり飛ばし過ぎでは、と不安がつのる。このあたりからスマホを見る頻度が大幅に増える。30kmは2時間27分。いつもの高速ピッチと泣きそうな表情が目に浮かぶ。ペースはかわらず。オーバーペースはそのままゴールしてしまえばオーバーペースではなくなる。ゴール予想は2時間台を示し続ける。40kmを2時間49分で通過。あ、いったな。2時間58分台でのフィニッシュにクラブのグループラインは大騒ぎ。この衝撃は、おめでとう、とかいうより、びっくりさせるなよ、というカンジ(笑)このレベルのランナーが自己ベストを7分も更新するって、どうよ・・・。と言いつつ、本当はめちゃめちゃ感動した。Hさん、努力の成果だね。おめでとう!

 

この日は、中継を見たら居ても立っても居られなくなるだろうな、と思って、16時から乳酸のたまるメニューをやる予定にしていたのだが、北風の中、案の定、想定より少し速いペースになってしまう(笑)

 

レース翌日。Hさんらしい、このレースにかける思いと周囲への感謝の気持ちを綴った写真付きの投稿がSNSにUPされる。3桁のいいねと数十件のコメントは、これを書いているいまも増え続けているはず。家族や仲間の支え、沿道の応援もたしかに力になったのだろう。でも、不安に打ち克ち、いままでにないペースで42.195kmを駆け抜け、念願のサブスリーを達成し、笑顔でVサインをしている彼女は「最後は、私。」と言っているような気がする。

第56回全国大学選手権決勝

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1か月前の早明戦後。36-7の快勝に気をよくした明治OBが「選手権決勝のチケット取りますから!」と、対戦カードが決まる前から確保していた新国立競技場のこけら落とし。途中、危なっかしい試合もあったが、思惑通り決勝のカードは早明戦に。

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早稲田45-35明治(観客57,345人)

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ファーストスクラムでは、もしや対抗戦以上の大差になるのでは、と思ったのも束の間。準備してきたプランがすべてハマった早稲田が前半だけで31得点。今シーズンほど勝敗予想を外しまくった年は過去にない(苦笑)

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表彰式を見るからと、時間に余裕をみて予約しておいた祝勝(にはならなかったが)会場が早めに入店させてくれたのがせめてもの救い。当然、ここではラグビーの話題はほとんどなし(笑) まあ、新国立競技場が見られたからよしということで。

ジャパンラグビートップリーグ2020開幕

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ジャパンラグビートップリーグ2020が、1/12に開幕。今シーズンは16チームの総当たりで争われ、5/9の最終節まで全国20都市の30会場で120試合が行われる。たぶん、選手たちはグラウンドでこのスポーツの素晴らしさを発信し続けてくれるだろう。4年前の反省を踏まえ、この人気を一過性のブームで終わらせないために、今度はラグビーに携わる人たちが力を発揮する番。

 

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