四月の永い夢

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昨年春に公開された映画「四月の永い夢」を観る。朝日町がロケ地になっているので、いちおうおさえておかないとね。 

朝倉あきさんの「下町ロケット」のときとは少し違った真っ白な真っすぐさと三浦貴大くんの愚直すぎる真っすぐさが素敵すぎる。もう平成も終わろうとしているのに、こんなに純粋でもどかしい男女いないだろ、と思わずツッコミたくなる。この映画における重要な場面である、朝倉あきさんが音楽を聴きながらひとりで夜の街を歩くシーンもいいのだけど、そこにつながる、二人が公園のベンチでジュースを飲む場面が個人的には好きだな。「好きな人と一緒に飲む自動販売機で買ったジュースの美味しさ」みたいなものを大切にできているうちは大事なものを見失わずに済むような気がする。

文字にするのは難しそうな静かな時間の流れ。いつまでも過去に縛られていないで前を向いて歩きだそう、などと声高に言わないところがいい。ドラマ性はそう多くはないし、生きる勇気がもらえるわけではないけど、作り手のていねいさが伝わってくる心地よい作品。