南砺100キロへの道(4)

絶好の花見日和の週末、アスファルトを30km走ることに少しだけ飽きてきたウルトラマン予備軍は、にぎわう市街地を離れ山へ。あの鏑木毅さんが絶賛したトレイルコース「古堂の森」。市の中心部から車で30分のところに、こんなステキな環境があることに感謝だな。

ダム脇の駐車場を起点に5.1kmの周回コースを3周(の予定だった)。
「けっこう暑いけど、1周ごとに車に戻ってくるから手ぶらでいいよね」
「うん、そだね」
「でも、1周目だけは何があるかわからないから水だけ持っていきます」
この時は、Iさんのこの一言の意味がわからず、聞き流していたのだが・・・。

参加者全員が久しぶりにここを走るので、コースを確認しながらやわやわとスタート。いきなりの階段直登に心拍を乱されたが、そこは、昨年、何度か走っているコース。だんだんと記憶が蘇ってくるのと筋温が上がってきて調子が出てきたのと森の中が気持ちいいのとでぐいぐいと進む。下りの竹林を軽快に走っていると、コースをふさぐように倒れている竹が目立つ。最初のうちは、今年の大雪で倒れちゃったんだね、なんてのん気に言っていたが、コースの荒れ具合に、何かがおかしいぞという思いが全員の共通した認識になる。すれ違ったトレイルランナーたち、こんなところ走ってきたとは思えないし、そもそも下りの竹林なんてあったか?それにしれっと先頭引いてるトライアスリート、ここ1回しか走ったことないヤツだぞ。
そうこうしているうちに見たことのない舗装路に出てしまう。荒れ放題の急坂を戻る気力はなく、コースに戻るべく舗装路をとぼとぼと進む。ロードに飽きたから山に来たのに(泣)。復帰ルートが見つからないまま延々とロードを走る。気温の上昇とアスファルトの照り返しで喉カラカラ。Iさんの持っているボトルがうらやまし過ぎる。いまそれを売ってくれるなら千円出してもいい(笑)。しかし、すごい危機管理能力だな。
山のプロUさんのナビゲートで、なんとかスタート地点に戻る。ずいぶんと入念なウオーミングアップをしてしまった・・・

その後、しっかりと水分補給をして正規ルートを2周。でも、ここまで来てこの美しく楽しいコース2周しかしないで帰るのはもったいないので、コースをショートカットしてもう1周。最後の周回の途中すれ違った老夫婦に「あれ、2周目ですか?」と話しかけられ、「4周目ですぅ〜」という先方が予期せぬ答えに苦笑いされる。常識的な人たちからは理解されなくても、楽しいからいいんです。

走った後は「古堂の森温泉」で汗を流し、ビーフシチュー(とソフトクリーム)に下鼓。トレーニング後の栄養補給はやっぱり肉(とアイス)。
遭難しかけたけど、トータルで考えたらステキすぎる週末だな(笑)

明日もいいトレーニングが出来ますように。