世界トライアスロンシリーズ横浜大会

土曜日、エリートのレースで上田藍さん(2位)と佐藤優香さん(4位)
のパフォーマンスには、心を揺さぶられたな。

スイムでトップから2分差をつけられた上田さん。
常識的に考えれば、この時点でレースは終わっているのだが、
積極的に前を追おうとしない第3パックをほぼ一人で引っ張り、
ラスト1周でトップ集団に追いついたときは涙が出たよ。

得意のスイムを3位で上がり、バイクでもいい位置をキープして
トップグループでランに入った佐藤さんは、途中から離されだし、
ずるずると後退してしまうのかなと思ったけど、
終盤の追い上げは凄まじかったな。

最後まで諦めなければ、いいことがあるんだね。

・・・

翌日、エイジのレースでマーシャルをやることになっていたので、
説明会出席のため、夕方、会場の山下公園へ。

本部テントの近くで佐藤優香さんに遭遇。
レース中とは全然違う表情。
五輪招致のプレゼンで安部さんのとなりで緊張して
かしこまっていたときより100倍かわいい(笑)
おめでとうございます、なんて言いたいところだけど、
口を開いたら好きですって言ってしまいそうだし、
そもそもエリート選手に声をかける度胸はない・・・。


・・・


日曜日は3時起き。
選手がトランジッションエリアに6時に入るためには、
誰かが5時に来て、準備しているんだね。
これからは、スタート時間の早いレースで、
朝ご飯が食べられないよ
なんて愚痴をこぼすのはやめにします。

審判資格を取得してから、はじめてのマーシャル業務。
記念すべき東京オリンピックへの第一歩(笑)

担当は、トランジッション内で50歳以上のおぢさんと女子のエリア。
すべての選手に平等に対応を、といきたいところだけど、
やっぱりおやぢより女子選手に親切にしちゃうよね。

マーシャルの仕事と言っても、
ペナライズの判定をするなんていうことはまずなくて、
選手が気持ち良くレースできるようにするのが任務。

このゼッケンベルトどうやって調節したらいいんですか、
なんていう初歩的な質問にも丁寧に応えて、調節をしてあげたり。
いちばん近いトイレの場所を教えてあげたり、
レースナンバーのシールを貼りつけてあげたり、
緊張しているおぢさんの話し相手になってあげたり(苦笑)。

地元で行われるレースですから、おもてなしの心が大事。

レースが始まってからはもうバタバタで、
あっという間の7時間。
忙しかったから気づかなかったけど、
朝3時朝食で、昼食13時は腹減るゼ。

知り合いの選手も全員完走し、自分の業務もミスなくこなし、充実の1日。
おなじクラブで一緒に練習しているお姉さんがはじめての51.5kmを見事クリア。
スイムアップした時は、足が攣ったって半べそだったんだけど、
最後は最高の笑顔でゴールできたそう。
チームメートの願いが叶うのは、そこまでの過程を知っているだけに
自分の事のようにウレシイね。

トランジッションからは、バイクコースとランコースが見えるんだけど、
レースは、やっぱり見るものじゃなくてやるもの。
宮古島が終わって白い灰になっているのが容易に想像できたので
今年は、申し込みをしなかったけど、
山下公園の前を仲間の声援を受けながら走るのって、ちょっといいね。

ちなみに宮古島に一緒にいった3人は、今回も出場していたんだけど、
まず宮古から4週間でもうレースに出るっていうのもすごいし、
こんな人気大会2つとも抽選通るって、どんだけクジ運いいんだよ。

・・・

レース後は、中華街で40名参加の大反省会。
出場した選手のほぼ倍近い人数。
母体のあるチームっていうわけじゃないんだけど、
まぁ、すごいチームワークです。

会の途中、レースに出た人の短いスピーチ(長い人もいたけど)が始まる。
笑える言い訳、笑えない言い訳あり、しょうもない裏話あり。
でも一人の女性アスリートが、
「今年、3年連続の出場で、初めて完走できました」
と言ったきり、絶句してしまったときは、
この日いちばんの大きな拍手がわき、あちこちで涙ぐむ人が。

夢や目標は、願い続ければ絶対叶うってわけじゃないけれど、
願い続けなければ、絶対叶わないんだよね。

エリートもエイジも、選手の数だけドラマがあって、
ホームタウンの良さを改めて感じた2日間。

自分が走ることはなかったけど、
こんな素敵なイベントで、
小さいけれど一つの役割を果たせたことで
まぁ、大満足ですわ。