福島が好き(5)

昨年夏の全国高校野球選手権福島大会開会式での
会津高校野球部キャプテン齊藤くんの選手宣誓

宣誓。
2011年4月、震災の事故の混乱の時期に
私たち3年生は入学しました。
あれから、2年4ヵ月。
日々、一歩ずつ、力強く、復興していく福島を見て、
私は、福島の底力を感じ、あきらめない心を学びました。
この困難のなか、いま、ここに、
こうして立っていられるのは、
私たちを応援し、支えてくださった、
みなさんのおかげです。
この、感謝の気持ちを、この夏にかける思いとともに、
私たちのプレイで伝えたいと思います。
いまだに、震災の影響も残る学校もあるなか、
県内、88校の選手が集まりました。
浜通り中通り会津の枠を超えて、
一体となり、全力でプレイすることが、
福島の元気につながると信じ、
この95回記念大会を
盛大で忘れられない暑い夏にすることを誓います。
2013年7月11日、
福島県立南会津高等学校野球部主将、齋藤怜摩

いい宣誓だな、と思う。
彼らが入学した年、
福島大会はその開催自体が危ぶまれたと聞く。
春の大会、東北大会が中止になり、
たくさんの練習試合が中止になった。
「福島へ試合には行けません」
「福島のチームは来ないでください」
仲間と一緒に好きなスポーツが出来るという事は、
当たり前のことではなく、特別な事なのだ。

この主将が在籍する高校の校長は、
「平々凡々と生きることの幸せ」と
「昨日と同じ今日がある幸せ」を
いま、かみしめていると言う。
そして、この高校に転校してきたある生徒は
家族と離れ離れになっているけど、
「みんな福島にいて、行き来できるから大丈夫」と言う。

厳しい状況のなかで前を向くということには、
当事者の方にしかわからない苦労があると思う。

福島の人たちには、
昨年秋、飯坂を走った時、
応援してもらった借りがある。
本当に何も出来ないんだけど、
いつか少しでも恩返しできたらと思う。

・・・

ブログに政治の事は書きたくないんだけど、
今回のエネルギー基本計画には、
あってはならないことが盛り込まれている。
あれを決めた人たちは、
反省という概念はないんだろうか。
そして、
一度でも福島県を訪れたことがあるんだろうか。