向き合う・尽くす・立ち向かう・伝える

今日から公開されている
「遺体 明日への十日間」を観る。

2011年3月11日 14時46分18秒 マグニチュード9.0 最大震度7
あの日、未曽有の災害に直面しながらも、困難な状況や悲しみに向き合った人々がそこにいた。一人のジャーナリストが目撃し取材した事実を基に、報道が伝えきれなかった真実を描く作品。
津波に襲われた釜石市。廃校となった旧釜石第二中学校の体育館が、遺体安置所として使われることになる。身元確認のため、遺体の検案や検歯に追われる医師と歯科医。市職員や自衛隊員によって、次々と運び込まれる遺体。
そこへ、地区の民生委員を務める一人の男が訪れた。混乱する現場の様子に驚愕し、ボランティアで安置所の世話役として働くことを申し出る。定年前は葬祭関連の仕事に就いていたから、遺体の扱いや遺族への接し方も心得ている。
「遺体には生きている人と同じように接しなさい」。そう言って自ら、遺体に向かって生前の彼らに対するような口調で声を掛ける。その姿を見るうちに、戸惑うばかりだった市職員たちも率先して行動するようになっていく。自分ができることをやり遂げ、残された者として今、犠牲になった人たちを一刻も早く家族の元に還すことだけを考えて。

(「スクラム釜石」HPより)


一切の演出や音楽を排除した作品作りから
現場の悲しみ・戸惑いが痛いほど伝わってくる。
いままで見た映画のなかで
おそらくいちばん悲しくて
辛い気持にもなるのだけれど
それでも、
あの日、実際に被災地にいなかった者として
犠牲になられた方たちの尊厳を
守ろうとした方たちがいたということは、
知っておくべき事実だと思う。

主演の西田敏行さんが言われているように
この作品に携わった人たちすべてが
劇化を悩んだことだろう。
それが正しいことなのか、そうでないかは、
伝えるという使命を果たした制作側のメッセージを
受け取った側がどう活かしていくか
にかかっていると感じる。

最近、マスメディアが福島や沖縄を
特別な地域として取り扱う姿勢に
ずっと違和感と憤りを感じていた。
本作品の制作はフジテレビ。
報道機関として真実を伝えようとする矜持に
少しだけ安心する。


スクラム釜石」のHPで冒頭の紹介文を書いた平野ゆりさんはこう結ぶ。

作品冒頭、震災発生直前の市役所で「何といっても、釜石のシンボルはラグビーですから……」と熱弁をふるう市職員が登場しました。モデルとなったかたは、現在、釜石市ラグビーワールドカップ誘致推進室に勤務されているそうです。
癒えぬ悲しみはあっても、2019年RWC釜石開催は皆の希望のシンボルになるでしょう。この映画の紹介も、<スクラム釜石>の東北復興支援とRWC釜石開催実現を目指した後方支援の1つです。興業収益から、被災地への支援寄付も決まっているとのこと。ぜひ、映画館に足を運んでください。

この国にまだ良心が残っている事を信じている方や、
被災者の方たちの苦しみや悲しみを
仲間として共有しようという意志のある方たちに
この映画のことをお知らせしたくて、
ブログを久しぶりに更新しました。

ぜひ、映画館に足を運んでください。

公式サイト
http://www.reunion-movie.jp/