釜石SWの挑戦は続く

トップイースト Div1 第8節(ニッパツ三ツ沢)
三菱重工相模原ダイナボアーズ × 釜石シーウエイブス

高校の同期の息子さんが、エスコートキッズで登場。
スクールとの連携は普及のカギだな。

数字の上では昇格の可能性を残す釜石SW。
格上相手に4トライ以上獲って7点差以上の勝利が必要。
簡単なミッションではない。
ダイナボアーズのホームゲームにも関わらず、
メイン中央席付近は完全に松倉グラウンドの体。

前半5分、12分、24分とトライを献上。
ポゼッションは、むしろ優位な気もするが、
接点で圧力を受け、フェイズを重ねるたびに
人数が足りなくなる。
我慢しきれなくなって上げたパントから
カウンターを喰らう悪循環。
SO小原のプレーチョイスにスタンドからは、
まるで身内であるかのような手厳しい声が。
もしかしたら本当に身内なのかもしれないし、
少なくとも気持ちはそうなんだろうな(笑)
終了間際にFBレッツがトライを返し
何とか圏内の12点差で折り返す。

後半1分、22m内側のペナルティはショットの選択。
100%本気で勝ちに行ってる証拠。9点差。
3分、すぐさま、ダイナボアーズもPGで加点。
リスペクトの証拠。容赦はない。
そして満を持して22番シェーンウイリアムズ登場。
SWサポーターである前に、ひとりのラグビー好きとして胸がときめく(笑)
そしてこの身長170cmの大物は、期待通り、入場料以上の価値あるプレーを連発。
チームも着々とトライを重ね、SWの心を折りにかかる。
SWの足が止まったと思いかけた残り10分、
ばたばたと入替をしたラインの美しいオープン攻撃から武蓮傳がトライ。
松倉で練習してきたのは、苦し紛れのショートパントなんかじゃなくて
こういうプレーを積み重ねることだったのだと信じたい。
バックスタンドで揺れる大漁旗
今日の三ツ沢で、いちばん美しい時間だった。

そして、終了間際に千両役者が止めのトライ。
最終スコアは、62−15。

乱暴に総括してしまえば、
今年のイーストは、クボタと三菱が、
頭ひとつ抜けていたということだと思う。
関東で行われた横河戦、三菱戦しか見ていないので断言はできないが、
SWの戦いぶりは、僕らの心を打つけれど、
トップリーグで通用するものではなかったと思う。

でも、東北の人々を勇気づけるために、
釜石シーウエイブスの挑戦は続く。
クボタ、三菱との環境の違いを嘆いているヒマはない。

来年以降もこのチームは、僕らの心に響く
ステキなゲームを魅せてくれるだろう。
伊藤剛臣や吉田尚史に代表される心意気と、
釜石の人たちの温かい応援と、
夢と大漁旗がある限り。

強豪ラグビースクールに優秀な選手を2人送りこんでいる
親バカコーチと地元三ツ沢での楽しい観戦。

息子たちへの紹介は
「高校時代、おとうさんと一緒にラグビーやってた人だよ」
でいいのに、
「この人は、元ラグビー選手でいまはトライアスロンの選手なんだよ」
って、まぁウソはひとつもついてないけど・・・