それ、重要ですか

ラグビーは、少年を一番早く男にし、
 男たちにいつまでも少年の心を抱かせる」

という
ジャン・ピエール・リーヴの言葉は、
彼自身のオリジナルではないらしい。

19世紀のパブリックスクール教育に対する批判の
「少年を早く大人にしすぎるのはよくない」という
文脈をなぜかまったく逆に解釈したものだと。

もしかしたら真実はそうなのかも知れないけど、
そんなことどうでもいいじゃないか、と思う。

この言葉にシビれて、
このスポーツにのめり込んだ少年が
世界中に何人もいるかも知れないし、
そんな言葉を吐いた小柄なリーヴが、
5カ国対抗で、金髪をふり乱し、
頭から血を流しながらタックルするのを見て、
極東のやせっぽちの高校生が、
ぼくも頑張れば彼みたいになれるかも知れない、
と思ったかもしれない。

・・・

で、プロ野球の話。

小学校のころ、長嶋に憧れて、
いまでもそのチームを応援している。

ここ1ヶ月くらいは、幸せな時間を過ごさせてもらった。
女子アナと結婚して150kmのストレートを持っているのに、
なんでこの未来のエースは黒星を積み重ねるのか、とか、
天才的なバット捌きをするこのベテランは、
なんで左投手のときしか出番がないのか、とか、
そもそも、こんなに勝っているのに、
なんで順位がドラゴンズより下なんだ、とか、
そんなことでイライラしていた日々が
いかに幸せだったのか。

試合に出ない人の、
大昔のプライベートなんて、
どうでもいいじゃないか、と思う。

文章を書く才能があって、それを生業とするならば、
鈴木尚の走塁や、寺内の守備の魅力を余すところなく伝えて、
このスポーツを愛している人たちをもっとHAPPYにしてくれよ、
と言いたいのだが・・・