全国高校大会決勝

東福岡 36−24 東海大仰星

ボールがよく動く、何よりプレーしている選手たちが楽しそうなゲーム。
前半5分、筋書き通りに仰星がトライしていたら、勝負はどちらに転んだのだろう。

地力で若干劣るチームが、ぎりぎりの勝負を仕掛けてミスからの失点。
高校生活、そしてこのチームの最後の試合。
正しすぎる選択。
日本ラグビーの未来は明るい。

最後尾の才能だけが、やたらもてはやされる東福岡だが、(ファイナルを担当するなら、実況はもう少し準備を)ターンオーバーされた時、ピンチになった時、個々が何をやるべきかがわかっていて、またそれを100%イメージ通りに実行してしまうさまは高校生とは思えない。
卒業した彼らが、日本全国にこの能力を身につけるノウハウを広めてくれることを願ってやまない。

終了間際、派手にダイレクトタッチを蹴りだして大喜びしてもいい場面でアタックを選択したヒガシと、そこから執念で100m切り返した仰星の5分間にわたる攻防は、両チームからの7年後へのステキなメッセージとも受け取れる。
Bシードの仰星は、この10日間で5試合。
開幕前から3〜5kg体重が減ってしまった選手たちのあの最後のパフォーマンスを見ていたら、この世代は、中何日だろうが笑顔でオールブラックスに立ち向かってくれそうな気がする。
繰り返しになるけど、日本ラグビーの未来は明るい。

明日のいまごろ、国立のゲームを観た後にも、同じ感想が言えたらいいのにな。