復活へ

朝、目覚めると、枕元に置いておいたくつ下に秩父宮のチケットが。
サンタさんは、よい子にはちゃんとプレゼントをくれるんだなぁ。

第1試合は、早稲田×関東学院
2001年から2006年まで6年連続で選手権決勝を争ったカード。
秩父宮には、正しすぎる嗅覚を持った14,616人の観衆。

20分過ぎ。アグレッシブに外に球を散らす関東に対し、
マークの受け渡しが上手く機能しない早稲田。
それまで、キック処理に追われていた関東のバックスリーが生き返る。
前半だけで関東は3T。
易しくはないものも含めて高がすべてGを決め、21−6とリード。

後半、スコアメイクとトライ数をめぐる計算が難しいゲーム展開。
同点の重苦しい展開のなか、29分、数的優位の時間帯で関東が突き放す。
残り10分。1T1Gでは、トライ数で次のステージに進めない重い7点差。
早稲田ファンの口調から美しい日本語が消える。

試合を通じて、光っていた関東の長く堅いモール。
大らかなチームキャラとは裏腹の、この試合へのフォーカスぶりに復活への思いを感じる。

今日もキックパスからトライラインを陥れた早稲田。
この形でのトライ量産は、このチームの目指すものと合致しているのか。

最終スコアは、
関東学院 28−26 早稲田

エンジのアイテムをまとった人たちが、
「さぁ、駅伝だ、駅伝」と言って席を立つ。


・・・


第2試合は、帝京×同志社
紺とグレーの段柄を見るのは、ずいぶん久しぶりな気がする。

体格にずいぶん差があるように見えるのは、
ジャージの色・デザインのせいだけではないだろう。
PGで先制された帝京が、10分後にトライを返した時には、
大差の予感(先週も当たらなかった)がグラウンドを支配する。

スキルフルなBKが、球を動かす同志社だが、
フェイズを重ねるうちに我慢しきれなくなって
キックでボールを渡してしまう手詰まり感。

SHのボックスキックとFW3人ユニットの縦突破というおなじみの展開でゲームを支配し、
何をされてもまったく慌てない、帝京。

同志社ボールになるたびに変に沸くバックスタンド。
ここは、花園か、宝が池か?

前半は5−3で帝京がリード。


マイボールをコントロールできないスクラム
立って組まれたとたん、ずるずると後退するモール。
幾多の心が折れそうな場面を乗り越え、
このゲームにチームとしての復活を賭けているかのごとく刺さりつづける同志社
小刻みにPGを積み重ね、連覇中の王者に食らいつく。

ついに34分。
相手の危険なプレー(シンビン)で得たPGを、
宮島が落ち着いて決め、この試合4度目のリード。

数的優位の残り6分。
スタンドが騒然とする。

そして、キックオフからのボールを確保し、
さぁ敵陣へ、と思った矢先のダイレクトタッチ
そして・・・

帝京 18−12 同志社

帝京の最後の猛攻を凌ぎきることが出来ず、金星を掴み損ねた古豪。
昨年関西リーグで7位となり、入替戦を経験したチーム。
現役、スタッフ、OBの思いが凝縮されたこのゲーム。

バックスタンドからは、
「よくやった」「来年もまた、来いよ」と暖かい声援が飛ぶ。
やっぱり、ここは花園、宝が池?


・・・


JRFU御中

(1)
バックスタンド下の喫煙スペースが、キッズルームに変わっていました。
2019年に向け、GOOD JOB です!

(2)
伊藤忠寄りゴール前、メインスタンド側5mライン付近の芝生は、スクラムが組める状態にして下さい。芝生の管理は国立競技場かもしれませんが。
あの地点でのスクラム。内側にあれだけポイントをずらしたら、攻撃側のバリエーション多彩になりすぎです。