高校ラグビー千葉県予選決勝

千葉県予選ファイナル。
花園に16年連続出場の流経大柏市立船橋が挑む。

自分でブログを書いていながら、他の人が書いたものはほとんど読まないのだが、市船の民辻監督のブログは大のお気に入り。市船が花園に出場するために、というよりも流経柏を倒すために積み重ねてきた時間を勝手に共有している(笑)

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雨の柏の葉総合競技場。
スピードアタックを掲げる市船にとって、必ずしも喜ばしいコンディションではないが、ここまで積み重ねてきたものは、その程度のことで揺らぐものではないだろう。

FWの平均体重で5kg劣る市船は、接点で押し込まれながらも味方を孤立させないサポートで前半は互角の展開。
流経はラインアウトが安定せず、ときおりBKが余る展開もパスミスで波に乗れない。
春の関東大会予選決勝では66-29と大味だったカード。前半は0-0。

前半終了までCMを入れない千葉テレビのセンスに拍手。


ハーフタイムの民辻監督の指示は一言。
「行けるぞ」
選手と同じ時間を過ごしてきたコーチとして、100%正しいコメントだと思う。


後半10分、自陣での反則がほとんどなかった市船が22m付近での反則。
3-0。ここから、ゲームが動き出す。

その後、キック処理の一瞬の判断ミスをついて流経が中央にトライ。ゴールも決まって10-0。
ロースコアの膠着したゲームでのミスからのスコアはホントに切ない。

市船もNo.8松橋を中心に真っ向から攻めるが、崩しきるには至らない。
前半の頑張りが徐々に目に見えるダメージとなって現れる。
スクラムで圧力をかけられるようになり、安定した球だしが出来ない。
サイドをこじ開けゲインしたボールをターンオーバーされる。
それでもフロントスリーが狂ったように刺さりまくりゲームは壊れない。

残り2分でラインアウトのモールから流経がトライ。難しい位置からのゴールも決まって17-0。

ロスタイム、反撃の糸口が掴めず、自陣深くからタッチキックを選択せざるを得なかった市船SOの胸中は上手く想像できない。


17年連続で花園出場を決めた流経柏。
いまだ到達できないベスト4の壁を今年クリアすることが出来たら、それは、苦しみ抜いたこのゲームのおかげかもしれない。

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春の関東大会でレギュラーを張っていたいた市船のある2年生部員が、夏合宿で大怪我を負ったにもかかわらず、流経との決戦に間に合うよう必死のリハビリを重ね、練習に復帰した後も、人一倍の努力を重ねて、それでも間に合わなくて・・・というインサイドストーリーを知人から聞かされていたので、120%市船応援モード。
母校でもJAPANでもないチームの試合でこんなに一方に肩入れしたのは久しぶりだな。